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天然小悪魔 VS 意地悪彼氏 ≪2話≫
荷物を置いた場所へ帰ろうと彼女の手を握りしめた時、俺は不意にトイレに行きたくなった。

「俺、ちょっとトイレ行ってくるから待ってて」

「うん!」

「あっ やっぱり荷物の所に先戻ってて。場所分かる?」

「大丈夫!」

笑顔で答える彼女と別れると、俺は急いでトイレに入った。

【一人で待たせてるより、先戻ってる方が安全だよな?
それになんか恥ずかしいし・・・】

しかし、そう思ったのが間違いだった。

トイレから出て荷物を置いた場所に戻ると、何故かすずの姿が見当たらない。

「なんで? どこ?」

辺りを見回しても、それらしい女の子は何処にもいない。

隣のシートのカップルに「女の子一人で帰ってきませんでした?」と問いかけると「帰って来てないよね?」と女の子が彼氏に確認しながら答えた。

「すずのバカ!」

【バカは俺だぁ・・・あのまま待たせとけば良かったんだよな】

溜息を漏らし来た場所を戻る。だけどすずは何処にもいない。

「なんで?」

このくそ熱い砂浜で、俺は一人冷や汗を掻いた。

後ろを振り向きもう一度荷物を置いた場所に戻ろうとした時、その遥か先に女の子が一人キョロキョロしているのが目に入った。

「すず!」

傍には二人組の男が立っていて、一生懸命に彼女に話しかけている。

困ったように眉をひそめ後ずさりする彼女。

辺りを見回し、どうすればいいのか困っている彼女の元へ駆けよると「このバカ!なんでこんな所にいるんだよ」俺はそう言ってすずの腕を掴んで引き寄せた。

「カズ!」

「戻ってろって言ったのに、なんでこんな所にいんの」

「だって・・・分かんなくなっちゃったんだもん」

傍にいた男達を睨みつけ、俺は力強く彼女の手を引き歩き出した。

「カズ、怒ってる?」

「怒ってる!」

「ごめん・・・なさい。でもね、あたし初めてナンパされたよ」

「嬉しそうに言うなよ」

「だって、ちょっと自信もっていいのかなぁ・・って」

「ナンパされないように先に戻ってろって言ったのに、逆効果じゃん」

「大丈夫だよ。付いて行ったりしないもん」

「・・・・当り前な事言うなよ」

どうやらこんな所に来てまでも、俺はすずに振り回される運命らしい。

「もう離れんなよ」

そう呟くと、彼女は繋がれた手をギュッと握り返し「うん」可愛く頷いて答えた。



「すず早く!海入るぞ」

「ねぇ準備運動しないの?」

「お前は小学生かよ」

彼女が持ってきた大きな浮き輪を手にすると、準備体操するようにブラブラさせているすずの手を引いて俺は走り出した。

「そんな急がなくてもいいじゃん」

文句を口にする彼女に向けられる男達の視線に苛立ちながら、俺はそいつらに見せ付けるように彼女の腕を引き寄せる。

水の中に入れば彼女の体を他の奴の視線から隠せる気がして、兎に角俺は急いでいた。

「絶対離れんなよ」

「まだ言ってる」

「お前はすぐ迷子になるからな」

「もぅ!!!」

大きく膨らませた彼女の頬を指でツンとつつくと「何でそんな意地悪言うの?」と問いかけられた。

【意地悪じゃなくて、ホントの事だし・・・】

そう反論しようと思ったけど、ここは我慢。

今はずすの機嫌をそこねてる場合じゃない。

「それより早く沖に行こうぜ」

「・・・うん」

納得がいかない様子で頷く彼女に浮き輪を被せると、俺はそれを引いてドンドンと沖に向いて泳ぎ始めた。

ゆっくりと、少しずつ、二人だけの世界に彼女を連れて行く。

「カズ、あたし沖に行くの怖いんだけど」

「浮き輪あるのに?
俺がいるから大丈夫だよ。ちゃんと浮き輪に掴まってろ。
ってか、すずは泳げないの?」

「うん」

「・・・だろうな」

「どう云う意味よ」

「そう云う意味!」

「もぅ、また意地悪言う!!!」

怒ったすずは水を掛けようと勢いよく両手で海水を掬い、俺はそれから逃れるようにして後ろに回りこんで彼女をギュッと抱きしめた。

「これなら水掛けられないだろ?」

「そうだけど、人に見られるよ?」

「どこに人いんの?」

「あそこのカップル・・・とか?」

俺達がいるところより更に沖にいるカップルを指差すすず。

「あっちもイチャイチャしてんじゃん」

「・・・だねっ」

俺達以上にイチャイチャしているカップルを横目にすずの頬に軽くキスをすると、「ダメだよ」彼女はそう言って体を捩って逃げようとする。

「キスくらい大丈夫だよ」

「浜からも見えるよ?」

「ちょっとだけだって!」

そう言って強引に唇を奪うと、始め抵抗していた彼女も段々とキスを返してくるようになった。

【やべっ ちょっとだけのつもりだったのに・・・】

止めることの出来ないキスが熱を帯び、彼女からは時々甘い吐息が漏れた。

「すずだってしたかったんじゃん」

「そんなこと・・・ない」

「ホントに?」

「ちょっと・・・だけ?」

顔を赤らめ小首を傾げながら答える彼女。

そんな風に素直に答えられると【もうちょっとだけ】そんな気持ちにさせられる。

しかし人気が少ないといえ、これ以上は無理。

さすがに今回は諦めるしかない。

【それが目的で海に来た訳じゃないし、いいか】

時々キスを交わしたりしながら暫く沖で二人だけの時間を楽しむようにふざけあっていると「カズ、そろそろ戻ろう」突然すずがそう言った。

「ちょっと寒くなっちゃった」

「ホントだ。唇紫になってる。気付かなくてごめんな」

「大丈夫。ねぇ 帰ろう」

彼女の浮き輪を引いて岸に戻ろうと泳ぎ始めると、最初の頃より沖に流されている事に気が付いた。

【やべ!結構遠いな】

そんな事を思って焦っていると、海岸線の端の方に岩場があるのが目に入った。

「すず、あそこでもいいか?岸に戻るより近い」

「うん。岩場だけど上がれるかな?」

不安を口にする彼女に「大丈夫だよ」と声を掛け、俺は急いで岩場に向いて泳いだ。



つづく・・・

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  • coco
  • No title
    すずに振り回されっぱなしのカズが可愛い(^_^)
    カズの理性はいつまでもつのかな…^m^

    続き楽しみに待ってます。
  • ヒロト
  • カズのヤキモチ、超かわいいですね☆

    ちょっと沖に流され心配だけど…ぐったり疲れてお泊まりでしょうか?

    秘密のお話もゆっくり待ってま~す
  • 桃姫
  • No title
    私も泳げないんですけど?
    まぁそんなどうでもいい情報は置いといて

    幼い顔立ちに、ナイスバディなすず・・・そりゃ嫉妬の炎もメラメラ~。

    かずとすずは、そろそろ岩場に着きました?

    岩場の大きさを想像中・・・・・です♪



  • こう
  • No title
    私にもこんな可愛い時があったのかな?って昔を思い出すような
    楽しい話しですね!
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    ホントに読めないんです。ごめんなさい。

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    ごめんなさい


    ひらり
    プロフィール

       hirari

    Author:   hirari
    中1の男の子、小3の女の子の母です。

    亀ちゃんが好きすぎて息子に呆れられ、旦那に「うざい」と言われたちょっとアホな30代です。

    仁亀萌えしておりまして、腐った発言多々あります(笑)。

    今後もKAT-TUNと仁、両方を応援していきますのでよろしく!



    ひと恋の弘人で亀堕しました。

    めっちゃ長い「ひと恋」感想、小説「さがしもの ~弘人と菜緒~」など書いてますので、良かったら読んでやってくだパイ。


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    魂での亀ソロを見て頭の中に浮かんで来たストーリーを小説にしてみました。

    切なくて甘いお話です。

    良かったら読んでみてください。


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    まだまだ下手くそですが、少しづつ書き続けていくので良かったら読んでください。

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