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さがしもの 弘人と菜緒 ≪ 20話 ≫
菜緒をマンションまで送るタクシーの中、ずっと手を繋いでいる二人。

「菜緒が忘れてしまった二人の思い出は俺が覚えているから。
だから菜緒が知りたい時は聞けばいい。何度だって話すよ」

弘人が優しく穏やかな声で彼女に語り掛けると「ねぇ 弘人くんはあたしの何処を好きになったの?」

菜緒が彼に問い掛けた。

「それ聞くのかよ。言わねぇよ」

「何でも聞いて良いって今言ったじゃないのよ」

「違うよ。二人の思い出の話だろ!」

「・・・・・・じゃあ・・・あたしの事好き?」

「ここで聞くのかよ」

呆れたように呟く弘人に「ねぇ 好き?」菜緒はまた可愛く問い掛けた。

運転手を気にしながら「うん」小さく頷く弘人に「ちゃんと言って!」ちょっと不満を漏らす菜緒。

彼女の耳元に唇を寄せ菜緒にしか聞こえないような小さな声で「好きだよ」そう囁くと彼はクスッと笑った。

「何?」

不思議そうに問い掛ける菜緒。

「昔同じようなことあったな・・・と思って」

「そうなの?」

「記憶なくしても、菜緒は菜緒のままだよ」

そう呟くと弘人は彼女の手を握りなおして、優しく微笑んだ。

マンションに着きタクシーを降りた菜緒を「ちょっと待って!」弘人が引き止めると、振り向いた菜緒の目にチカチカとする明かりが見えた。

頭の奥で微かに誰かの声がする。

「ちょっと待って・・○☆※・・行くなって」

立ち止まり困惑した表情の彼女に問い掛ける弘人。

「菜緒・・・どうしたの?部屋まで送るよ」

彼女の手を取ると、彼はゆっくりと歩き出した。

「今日はもう遅いから、また改めてお父さんと話するよ。いい?」

「うん。弘人くんに任せるから」

「わかった。お父さんとちゃんと話するから。じゃあ、おやすみ」

彼女を部屋の前まで送ると弘人は待たせていたタクシーに乗って帰っていった。

部屋に戻り、今日一日で起きた色々な出来事を思い出す菜緒。

彼に抱きしめられた感触がまだ残ってる。

言葉に出来ない程の幸せを抱きしめながらも、菜緒はさっき聞こえた声が気になっていた。

あの声は誰?



次の日 弘人は社長室を訪れた。

「社長、今日の夜お時間を頂けませんか?
これからの事でお話したいことがあるんです」

頭を下げる弘人に菜緒の父親は神妙な面持ちで頷き「分かった。時間を作るよ」そう答え、この時彼が何を言いたいのか分かったような気がしていた。

午後8時 会社の近くのイタリアンレストランで二人は、軽くお酒を飲みながら話を始めた。

「話って云うのは菜緒のことかね?」

「はい。昨日菜緒さんとこれからの事話したんです。
それでまた、一から始めようって・・・。
菜緒さんは・・・菜緒は今の僕を好きだと言ってくれました。
僕も今の菜緒が好きです。
今はそれで良いんじゃないかと思ってます。
過去の記憶や思い出も大事ですが、これから先の未来の方がもっと大事だって二人で気付いたんです。
だからまた、二人で前を向いて進むって決めました」

堅く決心したと云う様な口調で、思いを口にする弘人。

「今日君に話があるって言われて、正直反対のことを言われるんじゃないかと思っていたんだよ。
そうか。菜緒が君の事を好きだと言ったのか・・・」

父親はホッとしたような顔で呟き「もちろん二人がそう決めたんなら、私に何も言うことはないよ。
でも本当にいいんだね。過去の記憶がもう戻らないとしても」

また彼に問い掛ける。

「はい。過去の記憶がなくても菜緒は菜緒ですから」

弘人の潔い言葉に父親は、もう娘を任せても大丈夫だな!そう確信をし、彼を自分に付けて勉強させる時期が来たのかもしれないとも感じていた。




その日の夜。弘人は母親と廉にも菜緒の事を話した。

「菜緒は昔の記憶がないから、母ちゃんや廉のこと憶えてないけど、それでもこれまで通りに接して欲しいんだ。
特別扱いとかしないで、普通にしてもらえるかな?」

「何言ってるのお兄ちゃん!
俺にとっても菜緒姉ちゃんは菜緒姉ちゃんだよ。
だからまたお姉ちゃんが遊びに来てくれたら嬉しいよ」

廉は心から喜んでいるようだ。

「あたしも二人が決めた事なら何も言わないよ。
これまで通りでいいんだね。大変かもしれないけど頑張りな」

母親の言葉に頷くと、また弘人と菜緒の時間がゆっくりと動き始めた。


つづく・・・

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  • yuki
  • NoTitle
    こんばんわ!

    hirariちゃん もう二人は大丈夫だよね?
    菜緒の記憶が戻るのが一番いいのかもしれないけど
    ここからのスタートでも二人なら大丈夫だよね?
    でも 少し期待してます。

    あのオレンジのイガイガ これからでてきますか?
    甲くん・亜裕太くん・裕子ちゃんは???
    19話を読んでから あの夜の高校のシーン 20歳の弘人に逢いにいきました・・・・・
  • yukiちゃんへ
  • あと残り5話です
    どんな最終回を迎えるか楽しみにしててね
    あたしの思うハッピーエンドは、どうなんだろ・・・・・?

    あたしyukiちゃんのコメントみるまで
    オレンジの存在忘れてた~!!!!!
    なんでなんじゃ~(ーー;) 凹むわ
    3人は大事な場面で出てくるよ お楽しみに!
  • さちかめ
  • くぅ~
    好き?
    くぅ~私も言ってみたいよヽ(≧▽≦)/

    もう、なんなんだろうね~この二人は(笑)

    堪らないねヽ(≧▽≦)/

    お兄ちゃんも、やっと許してくれたけど、お父さんも、やっと本当に認めてくれたって感じたよ(泣)

    廉くんも良い子だし、かあちゃんも、うんうん(泣)

    あ~なんか、船上でのイチャイチャ、お耳イジイジが浮かんで仕方ないんですけど~(笑)
  • runa
  • 好きなシーンさり気なく、思い出させてくれて、
    本当に嬉しいです!!
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    ごめんなさい


    ひらり
    プロフィール

       hirari

    Author:   hirari
    中1の男の子、小3の女の子の母です。

    亀ちゃんが好きすぎて息子に呆れられ、旦那に「うざい」と言われたちょっとアホな30代です。

    仁亀萌えしておりまして、腐った発言多々あります(笑)。

    今後もKAT-TUNと仁、両方を応援していきますのでよろしく!



    ひと恋の弘人で亀堕しました。

    めっちゃ長い「ひと恋」感想、小説「さがしもの ~弘人と菜緒~」など書いてますので、良かったら読んでやってくだパイ。


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    ~果たされた約束~

    魂での亀ソロを見て頭の中に浮かんで来たストーリーを小説にしてみました。

    切なくて甘いお話です。

    良かったら読んでみてください。


    -- E N D --
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    オリジナル小説
    趣味で始めた小説
    まだまだ下手くそですが、少しづつ書き続けていくので良かったら読んでください。

    「さがしもの 弘人と菜緒」
    ≪ 全25話+特別編 ≫

    「あなたの笑顔 わたしの涙」
    ≪ 全58話+番外編 ≫

    「LOST MY WAY」
    ≪ 全34話 ≫

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