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あなたの笑顔 わたしの涙 ≪ 53話 ≫
夕方の5時過ぎ 駅まで准一を迎えに行っていた香理奈が帰ってきて

それを迎えに玄関に向かった母親は、「お久しぶりです」と挨拶をする准一を見て言葉を失った。

香理奈が付き合っている男性が准一だったとは、思いも寄らなかったのだ。

言葉をなくし呆然としている母親に「とりあえず中に入ってもらおう」と理央奈が声をかけ

香理奈と准一をリビングに通し、香理奈と目の合った理央奈は

黙って頷き、心の中で「頑張って」と姉にエールを送った。

ソファーに腰掛けた3人 暫く続いた沈黙の後、准一が意を決して話し始める

「今日 会いに来るのが僕だとは思ってなかったと思います

 あんな事があって、香理奈や香理奈の家族に悲しい思いをさせてしまった僕が

 また、彼女と付き合いたいって言うのは、むしが良すぎるっていうのは分かってます

 それでも、この8年間 ずっと彼女を思ってきました。

 そして彼女もそうだったと、分かった以上 もう自分たちの気持ちに嘘をつきたくないんです

 もう彼女を諦めたくないんです

 どうか、香理奈と付き合うことを許して下さい」そう言って准一は深々と頭を下げた。

「お母さん ビックリさせてごめんね

 でも、あたしやっぱり准一くん以上に好きになれる人に出会えなかった

 どんなに彼を忘れようと思っても、出来なかった

 あたし彼と再会して、確信したの

 これからも、絶対に彼以上に愛せる人には出会えないって・・・

 お母さん ごめんね

 また、お母さん達に辛い思いさせてしまうのかもしれないけど

 それでも、やっぱり彼を諦めたくないの もう離れたくないの」

そう言って香理奈は、瞳を潤ませ母親に謝った。

するとずっと黙っていた母親は、「謝るのは、あたし達の方だわ」と言い

ずっと胸に仕舞い込んでいた、二人への思いを口にした。

「8年前、智也が死んだ悲しみを、あたし達はどうすることも出来ず

 それを全て准一くんのせいにしてしまった。

 そして結局あなた達を無理やり別れさせてしまって・・・・

 だけど、時間が経つに連れて自分たちがした事が、間違いだった事に気付いたの

 香理奈 あなたがずっと准一くんを好きだったこと、お母さん気付いていたの

 だけど後悔しても、もう遅いんだって思って、気付かない振りをしてた

 ごめんね あなた達をこんなに長い間、苦しめてごめんね」そう言って母親は

ボロボロと涙を流しながら二人に謝った。

母親の思いも寄らない言葉そして涙に、この8年間 

苦しんだのは自分達だけではなかったんだと、初めて気付いた二人

准一への思いを断ち切れず悩み苦しんだ時 

香理奈の中に両親を恨む気持ちがあったのは嘘ではない

だけど、それでも今まで何不自由なく深い愛情で育ててくれた両親を

嫌いになることは出来なかった。

そしてこれ以上、両親に辛い思いをさせたくないという気持ちが強く

准一への思いを断ち切ることが、両親の為なんだと思ってもいた。

しかし、それが香理奈の気持ちに気付いていた両親を、もっと苦しめることになっていたとは・・・

「お母さん もう謝らないで

 確かに、この8年間 あたし達辛い思いしてきたけど、その8年分をこれから取り戻そうって

 二人で約束したの。 だからもう過ぎたことは振り返らないで、前だけ向いて歩いていくから

 だから、お母さんもう泣かないで」そう言って泣きながら香理奈は、母親の涙をティッシュで拭い

「准一くん あたしの両親のこと許してくれる?」と准一の顔を見た。

「許すも許さないもないよ 許してもらうのは俺の方なんだから

 どんなに後悔しても、謝っても俺が智也の命を奪ったことは事実なんだ

 それだけは、消すことの出来ない俺の罪なんだ」

理央奈は准一の頬を伝う涙を見て、彼がこの8年間どれだけ罪の意識にさいなまれてきたのか

なぜ最初、姉に会いたくないと言ったのか、本当の意味で理解出来たような気がした。

自分の気持ちに素直なまま生きていくことの出来ない辛さ

今まで自分の気持ちに素直なままにしか、生きて来なかった理央奈には

想像することさえも出来ない。

そして姉の為だと思い、自分の気持ちを真っ直ぐにぶつけたことで、彼を苦しめていた事に

気付いた理央奈は、涙を堪えることが出来ずたくさんのティッシュを手に持ち、

目頭を押さえながら3人の会話の邪魔にならないように、そっとリビングを離れた。

「お母さん じゃあこれから、准一くんと付き合うこと許してくれる?」

そう言って自分の顔を不安そうに見つめてくる娘に母親は

「あなた達も、もう大人なんだから、自分たちの幸せは、自分たちで決めなさい」と

涙を拭いながら答え、そんな母親に准一は

「今まで寂しい思いをさせた分、絶対に香理奈のこと幸せにします」と頭を下げた。

「なんだか結婚の申込に来たみたいね」そう言って微笑む母親に

「俺はそのつもりです。すぐには無理でも

いずれ彼女と結婚するつもりで付き合いたいと思ってます」と准一は今の自分の気持ちを

素直なまま告げ、香理奈は驚きながら彼の顔を見た。

思いも寄らない彼のプロポーズに香理奈の目から、また涙が溢れ出したのだが

先ほどまでとは違う意味を持つ、幸せで暖かな愛情に満ちた涙

香理奈のその涙を准一は指で優しく拭いながら、「いい?」と彼女の気持ちを確認し

香理奈は涙と共に微笑みながら、小さく何度も頷いて答えた。



母親との話しが一段落した香理奈は、家に来る途中准一が理央奈にもちゃんとお礼が言いたいと

言ったことを思い出し、准一の話しを聞いてもらう為に下りて来てもらおうと妹の部屋に向かった。

そして香理奈がドアをノックして部屋に入ると、理央奈がベットの上に

膝を抱えるようにしてうずくまり、声を押し殺すようにしながら泣いていて

香理奈は何があったのか分からず、戸惑いながら妹に声をかけた。

「どうしたの?理央奈」しかし理央奈は、黙ったままで何も答えず

ただ大粒の涙をポロポロと流しながら、膝に顔をうずめ

そんな妹の頭を優しく香理奈は撫でながら、「話してごらん」と優しい声で問いかけた。

顔をうずめるようにしたまま、小さな声で呟く理央奈

「あたし 今まで、自分の気持ちをまっすぐにぶつけることは、間違ってないって思ってた

 正直に、素直に生きるのは悪いことじゃないんだって思ってきた

 けど今日、それで人を傷つけることもあるんだって気がついたの

 あたしが知らないところで、あたしの言葉で苦しんだ人がいるのかもしれない

 そう思ったら、怖くなったの」

「准一くんの事言ってるの?」黙ったまま頷く理央奈を見て、香理奈は一階に下り

准一に理央奈の部屋に行き、泣いている妹と話しをして欲しいとお願いをし

准一は訳がわからないまま、急いで理央奈の部屋に向かった。

そして香理奈から事情を聞いた准一は、理央奈の傍に行き

穏やかでとてもゆっくりとした、優しい声で話し始めた。

「確かに理央奈ちゃんが突然現れて『お姉ちゃんに会って』といった時

 正直辛かったよ 俺の気持ち知らないで、勝手なこと言うなよって・・・

 でも、俺がどんなに素っ気なくしても、真っ直ぐに気持ちぶつけてきてくれる

お前の素直な心に、俺は救われたんだ。

 お前や彼に背中押してもらわなければ、今の俺たちはいない

 きっと香理奈も俺も、幸せにはなれなかったと思うんだ

 それに、理央奈ちゃんの真っ直ぐな気持ちは、人を傷つけたりはしないよ

 お前の気持ちの真ん中には、いつも優しさが詰まってるから

 みんなで幸せになりたい、みんなを幸せにしたいって言う、暖かい気持ちがこもってるから

 自分が傷つくことより、人を傷つけることの方が怖いっていうお前の気持ち

 周りにいる人はちゃんと分かってるから、そんな風に自分を責めるなよ

 少なくとも俺たちは、お前に感謝してるよ

 まっすぐ前を向くことを恐れていた俺に、前を向くことを思い出させてくれたのはお前だから」

そう言って優しく理央奈の頭を撫で

「彼だって、そんなお前だから惚れたんじゃないのか?

 お前の素直な心が、彼を振り向かせたんだよ だから、理央奈ちゃんはそのままでいいんだよ」

そう言って微笑み、「さっき香理奈にプロポーズしたんだ それも理央奈ちゃんのおかげだよ」

と告げ、驚いて顔をあげた理央奈に「ありがとうな」とお礼を言った。

あまりに突然のことで、驚きすぎて理央奈の涙は止まり

口をぽかんと開けて言葉を失っている妹に香理奈は「お姉ちゃん幸せになるからね」って

嬉しそうに微笑み、おでこを理央奈のおでこにくっつけて

「あんたがくれた幸せ、もう絶対に手放したりしないからね」って囁いた。



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  • えみりん
  • こんばんわ。hirariちゃん☆

    准一くんと香理奈さんよかったですね。
    お母さん・・・素敵です。
    誰かって・・・あの女の人ですか?
    楽しみです・・・。

    ごめんなさい。またバトン回してしまいました。
    今回マニアック編ということで・・・
    hirariちゃんに回せずにいられなかったんで・・・
    ネタ梨の時にでも・・・
    よろしくお願いします。
  • rannrann
  • hirariちゃん おひさしぶり~★☆
    ここのところずっと読み逃げで…m(__)m
    結ばれるシーン(ずいぶん前でゴメンネ)素直に綺麗だったって思う!凄くよかったよ♥♥
    理央奈と和也の気持ちが交合に出てきたのが なんかリアルで…特に和也の2回目の気持ち…(//∀//)
    表現を抑えているところが逆に掻き立てるよね
    暫く頭から離れなかったよ(^^;)

    准一くんと香理奈さん よかった…(T∀T)
    お母さんにもよかったねって言いたい(;∀;)
    もう大きくなってきた子供の気持ちに反対するって コレが正しいって思っていてもどこかで引っかかってるんだよね ましてや間違った?なんて思ってしまったら…ホントよかった!
    驚く展開…楽しみよん♪
  • こと
  • hirariちゃん読んだよ!

    自分も幸せ☆まわりの大切な人も幸せに・・・なんてほんとよかったよね\(≧∇≦)/すごくあったかい気持ちにさせてもらったわ

    お母さんも子供を理解しようと苦しんでるんだよね・・・子供のためには母の顔ももってないとダメだろうし、でもお母さんだって一人の女だもん 娘のことが理解できないわけじゃないもんね

    自分の子供が同じような思いをしてるとき 理央奈のお母さんみたいにゆっくりでもわかってあげられるのかなあ?

    な~んて自分に置き換えて考えちゃった(●´ω`●)ゞ

    さぁ次の展開を楽しみにしてるよ~ん 
    ”頭ポンポン”もよろしくね(^人^)おねがい★
  • さちかめ
  • 良かったね
    香理奈さんと准一さん

    おめでとう!!

    本当に良かったね~(泣)

    お母さんも苦しんでたんだね。


    ちゃんと、お母さんも言えて良かったね。
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    ホントに読めないんです。ごめんなさい。

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    ごめんなさい


    ひらり
    プロフィール

       hirari

    Author:   hirari
    中1の男の子、小3の女の子の母です。

    亀ちゃんが好きすぎて息子に呆れられ、旦那に「うざい」と言われたちょっとアホな30代です。

    仁亀萌えしておりまして、腐った発言多々あります(笑)。

    今後もKAT-TUNと仁、両方を応援していきますのでよろしく!



    ひと恋の弘人で亀堕しました。

    めっちゃ長い「ひと恋」感想、小説「さがしもの ~弘人と菜緒~」など書いてますので、良かったら読んでやってくだパイ。


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    ~果たされた約束~

    魂での亀ソロを見て頭の中に浮かんで来たストーリーを小説にしてみました。

    切なくて甘いお話です。

    良かったら読んでみてください。


    -- E N D --
    .
    .
    オリジナル小説
    趣味で始めた小説
    まだまだ下手くそですが、少しづつ書き続けていくので良かったら読んでください。

    「さがしもの 弘人と菜緒」
    ≪ 全25話+特別編 ≫

    「あなたの笑顔 わたしの涙」
    ≪ 全58話+番外編 ≫

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    ≪ 全34話 ≫

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